個人差のあるうつ病のガイドラインと診断基準となる9つの症状

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うつ病で休職する際には診断書が必要となることがあり、それには症状に対する一定の診断基準が設けられています。

今回は、うつ病の診断基準についてご紹介します。

うつ病の診断基準とは?

うつ病の症状の現れ方には個人差があり、うつ病かどうかを見極めるのは難しいといわれています。ですが、日常生活に支障をきたすレベルの憂鬱感が2週間以上継続して続いた場合では、ひとまずうつ病であると判断が下され、薬物治療を中心とした治療が開始されます。

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診断に使われるガイドラインって?

うつ病診断は医師の冷静な判断によって行われ、以下の基準が適用されることが多くなっています。

WHOのICD-10

「疾病及び関連保険問題の国際統計分類」の略称で、うつ病において類似している症例をいくつかのグループに分類し、いずれかのグループに振り分けて症状を診断するというものです。この診断基準は、うつ病だけではなくすべての疾病に対して適用されます。日本国内においては、この診断基準を持用いてうつ病の診断を行います。

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米国精神医学の基準

アメリカの精神医学会が定めた基準で、下記チェック項目が設けられます。

  1. 抑うつ気分
  2. 興味・関心の喪失
  3. 食欲の変化・体重減少
  4. 睡眠障害
  5. 無気力・活動の低下
  6. 疲労・倦怠感
  7. 無価値観・罪悪感
  8. 思考力・集中力の低下
  9. 自殺念慮

これらの項目の中で5個以上に該当し、2週間程度毎日同様の症状が現れているかをチェックします。
そして、「1.抑うつ気分」または「2.興味・関心の喪失」が該当項目に入っていた場合では、うつ病であると診断されることが多いようです。現在では、これに修正が加えられた診断基準が存在し、さらに細かく症状を分析してうつ病の診断が行われています。

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診断基準となる症状

うつ病の診断基準となるおもな症状は、以下の通りです。

抑うつ気分

うつ病に多く見られる症状で、1日の中で嫌なできごとや悲しいできごとに遭うと、ふさぎ込むことが多くなります。このような症状が概ね2週間以上続いた場合にはうつ病と診断されます。

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興味や喜びの感情の喪失

以前夢中になっていた趣味などに興味がなくなる、お洒落に無頓着になるなどの状態が2週間以上続いた場合には、うつ病であると診断されることが多くなります。人によっては性的な欲求や関心がなくなることもあります。

不眠

眠れない、または寝つきが悪い、眠りが浅いなどの症状が現れることがあります。

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食欲不振

食べることに対しても興味がなくなり、食欲が落ちることがあり、それに伴って急激な体重の減少が見られることがあります。

疲れやすい

なにをするにも億劫で、疲れやすくなります。

動作が鈍い

脳機能の低下によって、精神の働きだけではなく、運動機能が鈍くなることがあり、そのため動作が鈍くなることがあります。

自責

うつ病の典型的な症状に、自分を責めるというものがあります。病気のせいでミスが頻発すると、ますますその傾向が強くなります。

集中力がなくなる

ひとつのことに集中することが難しくなり、注意散漫になることがあります。

自殺願望

最も恐ろしいのがこの症状で、うつ病でなにもできなくなってしまった自分に対して価値を見いだせず、死んでしまいたいと思うようになることがあります。特にうつ病の初期や回復期には、周囲の方もうつ病患者の方に対して十分に配慮する必要があります。

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まとめ

  • 日常生活に支障をきたす憂鬱感が2週間以上継続して続く場合、うつ病であると判断される。
  • うつ病の診断は、症例をいくつかのグループに分類等、医師の冷静な判断で行われる。
  • 様々な症状があり、うつ病の初期や回復期には、周囲の方も患者に対して十分な配慮が必要。