うつ病や精神疾患の治療薬「抗うつ剤」の効果・強さと副作用

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うつ病や精神疾患の治療に使う抗うつ剤。

それぞれの状態によってさまざまに使い分けられますが、その種類によっては大きく副作用が現れることもあります。

現在服用していますか?それは今現在でもこれからでも、関わることがあるなら知っておいて損はありません。

抗うつ剤の効果と副作用

抗うつ剤は、脳内伝達物質であるセロトニンに作用し、神経の興奮を鎮め、精神の安定効果を期待することが出来るうつ病の治療薬です。

では、抗うつ剤を服用した際には、どのような副作用が現れる可能性があるのでしょうか?

抗うつ剤を服用すると、以下のような副作用が現れる可能性があります。

  • 口の渇き
  • 便秘、排尿障害
  • 眠気
  • 胃腸障害
  • 頭痛

これらの副作用は抗うつ剤を服用すれば必ず現れるというものではなく、また、薬は個人の体質などによって作用が異なるため、現れ方にも差が生じます。

また、アルコールと併用してしまった場合では、呼吸困難などの重篤な症状が現れることもあります。

【関連記事】セロトニンの分泌量が減るとうつ病に?!セロトニンの増やし方とは?

抗うつ剤の強さと副作用

抗うつ剤は、三環系、四環系、SSRI、SNRI、NaSSAの5つのグループに分類され、それぞれに異なった特徴を持ち、現れる副作用も異なります。

三環系

最も古い時代に開発された抗うつ剤で、強い作用を持っているため、副作用が現れやすくその理由が色々な受容体に影響してしまうからです。三環系の抗うつ剤の副作用としては、口の渇き、排尿障害、性機能障害、めまいやふらつきなどがあり、また、緑内障の方への使用は禁忌となっています。ごく稀に、不整脈の副作用が現れることもあるようです。

他に比べるとハイリスクでありハリターンとも言えるでしょう。

【主な抗うつ薬一覧】

  • アモキサピン(アモキサン)
  • ノルトリプチリン(ノリトレン)
  • アミトリプチリン(トリプタノール)
  • トリミプラミン(スルモンチール)
  • イミプラミン(イミドール、トフラニール)
  • クロミプラミン(アナフラニール)
  • ドスレピン(プロチアデン)
  • ロフェプラミン(アンプリット)

引用元:精神障害に対する薬物療法の意義と役割について | 心療内科・精神科「杉浦こころのクリニック」

四環系

三環系よりも副作用が少ないかわりに、抗うつ作用が弱いという特徴を持っています。副作用には眠気があります。

【主な抗うつ薬一覧】

  • マプロチリン(ルジオミール)
  • セチプチリン(テシプール)
  • ミアンセリン(テトラミド)

引用元:精神障害に対する薬物療法の意義と役割について | 心療内科・精神科「杉浦こころのクリニック」

SSRI

セロトニンの分泌利用を増やす作用が強く、優れた抗うつ効果を発揮しますが、嘔吐や吐き気、性機能低下、不眠などの副作用が現れることがあり、中でも吐き気・嘔吐が出やすい傾向にあります。

【主な抗うつ薬一覧】

  • フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
  • パロキセチン(パキシル)
  • セルトラリン(ジェイゾロフト)
  • エスシタロプラム(レクサプロ)

引用元:精神障害に対する薬物療法の意義と役割について | 心療内科・精神科「杉浦こころのクリニック」

SNRI

SSRIと同様に、セトロニンの分泌量を増やす作用が強く、吐き気、下痢、性機能障害、不眠などの副作用が現れることがあります。三環系、四環系に比べると副作用の頻度も低く、安全性に優れているということが特徴ですが、SNRIはセロトニンだけでなくノルアドレナリンも増やす効果がありますので、ノルアドレナリン増加による副作用にも注意が必要です。

【主な抗うつ薬一覧】

  • ミルナシプラン(トレドミン)
  • デュロキセチン(サインバルタ)

引用元:精神障害に対する薬物療法の意義と役割について | 心療内科・精神科「杉浦こころのクリニック」

NaSSA

SSRIやSNRIで効果を得ることができなかった方に使用されることが多い抗うつ剤で、眠気、体重の増加、ふらつきなどの副作用が現れることがあります。ですが既存の薬より改良が重ねられ副作用も軽減されています。

【主な抗うつ薬一覧】

  • ミルタザピン(リフレックス、レメロン)

引用元:精神障害に対する薬物療法の意義と役割について | 心療内科・精神科「杉浦こころのクリニック」

抗うつ剤の注意点

抗うつ剤の服用を開始したら、必ず医師の指示に従って正しく服用し、自己判断で服用を中止しないことが鉄則です。また、長期に渡って服用し続けた場合では、離脱症や依存症などの症状が現れることもあります。

回復の兆しが見えきて、服用をやめてしまったり、症状がまた出てきたからと飲んだり、という行為は再発あるいは悪化の可能性が70%以上あると言われています。

妊娠している方の場合では、抗うつ剤が胎児に対してどのような影響を及ぼすかはっきりと究明されているわけではありませんので、これらの抗うつ剤は原則服用しないことが望ましいとされています。万が一妊娠中にうつ病を発症してしまった場合には、薬物投与以外の方法で治療が行われることが多いようです。

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まとめ

  • 抗うつ薬は三環系、四環系、SSRI、SNRI、NaSSAの5種類あり、最も古いのが三環系、新しいのがNaSSAである。
  • 古い物になると作用してしまう箇所が多く、その分副作用も出やすく重くもなってしまう。
  • 抗うつ剤はいずれも依存性を引き出しやすく、自己判断による服用方法をとってしまうと、悪化のループをたどってしまう可能性がある。