パニック障害で電車に乗れない人の為の対処法

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

私たち人間には、もともと「閉鎖空間」に対して不安を感じる本能が備わっていて、「容易に逃げ出すことができない場所や状況」、「閉じ込められた空間」に対して、多少なりとも恐怖心を抱きます。そして、パニック障害を発症している方の場合では、閉鎖空間に於いて健常者の何倍もの恐怖を感じ、パニック発作を起こしやすくなります。

これは、そのような狭い空間でパニック障害を起こしたらどうしよう?という予期不安が恐怖をあおり、現れてしまう症状です。

そして、パニック障害の用語でこのような状況を「広場恐怖」と呼びます。

私たちの身近には、このような広場恐怖を起こしやすい場所がいくつも存在していますが、その典型的な例は、電車の車内でしょう。

電車でパニック発作が起こる理由

電車は、いったん乗ってしまうと、少なくとも1駅分の時間は下車することができません。この時間はわずか数分間ですが、パニック障害の方にとってはこの数分間がとても長く、不安を感じることが多いものです。そしてその結果、パニック発作を起こしてしまうことがあります。

つまり、たったの数分間の間に、逃げ出すことができないという不安が大きく膨らみ、パニック発作という形になって現れてくるということです。

パニック障害 電車
そして、これが急行電車の場合では、さらに不安は大きく膨らみ、パニック発作を起こしやすくなります。各駅停車であれば、数分間我慢すれば次の駅で下車することができますが、急行電車の場合ではそうも行かず、数十分間車内に閉じ込められた状態が続きます。

すると、予期不安からパニック発作を起こす可能性に考えが及び、本当にパニック発作を起こしてしまうことがあります。

【関連記事】過度な心配性って病気なの?予期不安の症状って?

電車でパニック発作を起こさないための対処法

電車に乗らないこと、これがいちばんの得策ですが、通勤や通学などでは、電車に乗らざるを得ないこともあるでしょう。では、どうしても電車を利用しなければならないときには、どのような策を講じるとよいのでしょうか?

1.混雑時を避ける

ただでさえ閉鎖空間である電車ですので、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車に乗ってしまったら、その閉塞感は倍増します。

つまり、混雑時を避けた時差通勤や通学を行うことがベストであるということです。また、可能であれば仕事のシフト時間をずらしてもらってもいいですね。

2.急行電車には乗らない

急行電車は”逃げ出すことができない”状況が長時間続きますので、パニック発作が起こりやすくなります。

どうしても電車を利用しなければならないのであれば、各駅停車を利用しましょう。そして、パニック発作が起こりそうだと感じたらひとまず下車し、呼吸を整えてから再乗車するとよいでしょう。

3.頓服を処方してもらう

主治医から頓服を処方してもらい、パニック発作が起こりそうなときにすぐに服用することができる状態にしておきましょう。

また、その際には飲み物が必要になりますので、頓服とともに必ず飲み物も用意しておきましょう。

【関連記事】パニック障害はうつ病の薬で治療?種類や効き目はここでチェック

4.一人では電車に乗らない

あなたが信頼している人物と一緒に電車に乗ると、「一人のときにパニック発作を起こしたらどうしよう?」という不安感が和らぎ、パニック発作が起こりにくくなります。

5.グリーン車を利用する

遠距離の通勤・通学を行っている方の場合では、グリーン車を利用するというのもひとつの方法です。グリーン車の座席は一般車両の座席のように狭くありませんので、「逃げられない状況」が多少なりとも緩和されます。

グリーン車を利用するためには別料金が必要となり、経済的な負担は大きくなるかもしれませんが、グリーン車は確実に座ることができますので、狭い空間で座ることができないというストレスからも解放されます。

【関連記事】広場恐怖の治療は何が有効?知っておきたい対処法とは
【関連記事】パニック発作は悪循環の症状を招く?注意すべきシーンや出来事

まとめ

  • 数駅分、たったの数分間の間に、逃げ出すことができないという不安が大きく膨らみ、パニック発作という形になって現れてくる。
  • 混雑時を避けた時差通勤や通学を行うことがベスト。
  • 急行などは避け各駅停車を利用し、パニック発作が起こりそうだと感じたらひとまず下車し、呼吸を整えてから再乗車するとよい。
  • 主治医から頓服を処方してもらい、パニック発作が起こりそうなときにすぐに服用することができる状態にしておく。
  • 一人では電車に乗らない。
  • グリーン車の座席は一般車両の座席のように狭くないので、「逃げられない状況」が多少なりとも緩和されるため、利用してみるのもよい。